改定・新聞を利用した総合学習

             目・       次・

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 は・じ・め・に・                           

 目・  次・                              

 第1章・  総・合・学・習・と・新・聞・の・関・連・性・      
       〔1〕「生きる力」と新聞の関連性
       〔2〕「総合的な学習の時間」とは?
       〔3〕村上の考える総合学習は?
       〔4〕総合学習とNIEとの関連性
 

  第2章・  国・際・理・解・教・育・と・N・I・E・       
       〔1〕世界の現状認識
       〔2〕新聞は国際理解教育の宝庫

 第3章・  環・境・教・育・と・N・I・E・            
       〔1〕エネルギー教育の必要性
       〔2〕いわゆる環境教育

 第4章・  情・報・教・育・と・N・I・E・            
       〔1〕小学5年社会科の情報産業の学習+α
       〔2〕まとめとしての新聞作り
       〔3〕インターネット時代のNIE
 第5章・  福・祉・教・育・と・N・I・E・            
       〔1〕高齢化社会とNIE
       〔2〕「障害」者問題とNIE
     
 第6章・  新・聞・を・授・業・で・使・う・に・は・        
       〔1〕教師が新聞を生かすには?
       〔2〕子どもが新聞を生かすには?
       〔3〕新聞を使う際の教育技術

 お・わ・り・に・                           
          

              は・ じ・ め・ に・

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 いよいよ2002年から新しい教育がスタートしそうである。その大きな目玉は、何と
言っても「横断的・総合的な指導」であろう。教育書を始め、教育雑誌でもこの超目玉が
取り沙汰されている。総合学習と名がつけば、書籍が飛ぶように売れるのだそうだ。又、
総合学習の研修会も他の研修会に比べると、段違いに多くなってきた。

 総合学習は、第15期中央教育審議会の中間まとめで、「総合的な学習の時間」の設置
が提案されて出てきたわけである。審議会が言う「横断的・総合的な指導」「総合的な学
習の時間」というキーワードを、ここでは「総合学習」と称して、話を進めていきたい。

 本Webでは、このような総合学習の時間を長期スパンで計画し、どう運用(各学習分野
に費やす時間配分や学校全体としての取り組みの在り方等)していくのか(マクロ的視点
)、あるいは「横断的」と「総合的」はどう違うのか、外国教育(クロスカリキュラム)との関
連性等については触れないことにする。これらのことは、各種書物や教育雑誌を読んで
もらえればわかることだからである。

 ここでは、この聞き慣れない総合学習の時間に、新聞記事からアクセスしたり、新聞記
事を利用して深化させたりする、ミクロ時点での新聞利用を核とした授業内容例を紹介
していく予定である。もう、総合学習開始まで1年半しかない。少しでも、先生方のお役に
立てば幸いである。
                             

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     第1章・:・総・合・学・習・と・新・聞・の・関・連・性・

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=@          ・・・・・・・・・・・・・・・            
=@          1.「生きる力」と新聞の可能性            
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 総合学習の前に、その前提となった「生きる力」について、述べておかねばなるまい。
中央教育審議会の第一次答申(平成8年7月)では、この「生きる力」について、次のよ
うに述べている。
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・ これからの子どもたちに必要となるのは、いかに社会が変化しようと、自分で課題・
・を見つけ、自ら学び、自ら考え、主体的に判断し、行動し、よりよく問題を解決する・
・資質や能力であり、また、自らを律しつつ、他人とともに協調し、他人を思いやる心・
・や感動する心など、豊かな人間性であると考えた。たくましく生きるための健康や体・
・力が不可欠であることは言うまでもない。                   ・
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 我々は、社会の変化を何からとらえているのだろうか。もう言うまでもなく、新聞やテ
レビ・ラジオを中心としたメディアからである。特に、詳しくとらえたり、思考判断を加
えながらとらえたりするには、活字や写真(静止文字・静止画像)として表されている新
聞が有効であるのは論を待つまい。その過程で、「自分で課題を見つけ、自ら学び、自ら
考え、主体的に判断し、行動し」ていくことができるだろう。よって、教育における新聞
の重要性は高いと言わざるをえない。

 さて、この答申を受け、1997年11月に出された教育課程審議会の中間まとめに、
「総合的な学習の時間」が詳しく登場するわけである。

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=@          ・・・・・・・・・・・・・・・・           
=@          2.「総合的な学習の時間」とは?           
aE・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 では、「総合的な学習の時間」は、どう説明されているのだろうか。同まとめから関連
箇所を抜粋してみる。
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・ 各学校が地域や学校の実態等に応じて特色ある教育活動を自由に展開できるような・
・時間を確保することは重要なことである。また、国際化や情報化をはじめ社会の変化・
・に主体的に対応できる資質や能力を育成するということを考えると、教科の枠を越え・
・た横断的・総合的な学習をより円滑に実施するための時間を確保することも大切なこ・
・とである。このため、「総合的な学習の時間」(仮称)を創設し、小学校、中学校及・
・び高等学校等において、例えば、国際理解・外国語会話、情報、環境、福祉などにつ・
・いての横断的・総合的な学習などを学校の創意工夫を生かして実施することとする。・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 つまり、学校の特色に応じた教育の展開、社会の変化に対応した教育の展開のために、
この時間が設定されたわけだ。
 そして、この時間のねらいについては、次のように述べてある。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・ 各学校の創意工夫の下で行われる横断的・総合的な学習を通じて、自ら課題を見つ・
・け、よりよく課題を解決する資質や能力の育成を重視し、自らの興味・関心に基づき・
・ゆとりをもって課題解決や探究活動に主体的、創造的に取り組む態度の育成を図るこ・
・ととする。また、知識内容を教え込むのではなく、情報の集め方、調べ方、まとめ方・
・報告や発表・討論の仕方などの学び方やものの考え方の習得を重視し、主体的な学習・
・を推進するとともに、各教科、道徳、特別活動それぞれで身に付けられる知識や技能・
・を児童生徒の中で総合化することをねらいとする。               ・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 つまり、総合学習のねらいとして、2つ上げられているわけである。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・ 主体的に課題を見つけ、解決していく学習態度の育成            ・
・・ 学び方やものの考え方等の学習技能の育成                 ・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 では、どんな内容を具体的に学習していくのだろうか。具体例として、次の4つが紹介
されている。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・国際化への対応(国際理解教育) ・情報化への対応(情報教育)       ・
・・環境問題への対応(環境教育) ・高齢社会への対応(福祉教育)       ・
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 それぞれについて、次のようなキーワードが設けてある。
・国際理解教育┳┳┳わが国の文化理解・異文化理解・アジア諸国・外国語会話・体験的
         学習活動・相互交流・広い視野
・情報教育┳┳┳コンピュータ等の情報手段(通信ネットワーク)の活用・情報判断、分
       析、活用
・環境教育┳┳┳環境、エネルギーの理解・環境保護・実践的態度・問題解決的学習や作
       業・体験学習・身近な所から地球環境まで
・福祉教育┳┳┳高齢社会の理解・男女協力・道徳的実践態度・交流・介護、福祉に関す
       るボランティア活動

 最後に、この総合学習の時間や学習形態等をどうしていくかについて、言及しておきた
い。同まとめによると次のような例が押さえられている。
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・○ある時期に集中的に行い、グループ学習や異年齢集団による学習形態も考えられる・
・○外部講師による、あるいはや全教員一体となった指導も考えられる。      ・
・○地域の豊かな教材を利用する。                       ・
・○低学年は合科や生活科で、総合学習はそれを受けて第3学年以上で。      ・
・○小・中学校とも、年間70時間(週当たり2時間)程度の配当。        ・
・○通常の評価は行わず、活動への参加状況・参加意欲・報告書等から評価をしていく・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 では、具体的にこれらの答申などを受けて、指導要領にはどう書かれているかについて
みてみよう。

・1.総合的な学習の時間の趣旨・
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・ 総合的な学習の時間においては、各学校は、地域や学校、児童の実態等に応じて、・
・横断的・総合的な学習や児童の興味・関心等に基づく学習など創意工夫を生かした教・
・育活動を行うものとする。                          ・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・2.総合的な学習の時間のねらい・
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・ 総合的な学習の時間においては、次のようなねらいをもって指導を行うものとする・
・・ 自ら課題を見付け、自ら学び、自ら考え、主体的に判断し、よりよく問題を解決・
・ する資質や能力を育てること。                       ・
・・ 学び方やものの考え方を見に付け、問題の解決や探究活動に主体的、創造的に取・
・ り組む態度を育て、自己の生き方を考えることができるようにすること。    ・
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・3.総合的な学習の時間の学習活動・
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・ 各学校においては、2に示すねらいを踏まえ、例えば国際理解、情報、環境、福祉・
・・健康などの横断的・総合的な課題、児童の興味・関心に基づく課題、地域や学校の・
・特色に応じた課題などについて、学校の実態に応じた学習活動を行うものとする。 ・
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・4.展開に当たっての配慮事項・
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・ 総合的な学習の時間の学習活動を行うに当たっては、次の事項に配慮するものとす・
・る。                                    ・
・・ 自然体験やボランティア活動などの社会体験、観察・実験、見学や調査、発表や・
・ 討論、ものづくりや生産活動など体験的な学習、問題解決的な学習を積極的に取り・
・ 入れること。                               ・
・・ グループ学習や異年齢集団による学習などの多様な学習形態、地域の人々の協力・
・ も得つつ全教師が一体となって指導に当たるなどの指導体制、地域の教材や学習環・
・ 境の積極的な活用などについて工夫すること。                ・
・・ 国際理解に関する学習の一環としての外国語会話等を行うときには、学校の実態・
・ 等に応じ、児童が外国語に触れたり、外国の生活や文化などに慣れ親しんだりする・
・ など小学校段階にふさわしい体験的な学習が行われるようにすること。     ・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 ちなみに、中学校の指導要領も上記と全く同じである。ただし、上記・の表記がない。
又、時数は以下の通りである。(なお、以下、便宜上「総合学習」と表記する。)
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・年・小学3・4年生・小学5・6年生・中学1年生 ・中学2年生 ・中学3年生 ・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・数・ 105時間 ・ 110時間 ・70〜100 時間・70〜105 時間・70〜130 時間・
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=@          ・・・・・・・・・・・・・・・            
=@          3.村上の考える総合学習とは?            
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・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・その1:総・合・学・習・は・シ・ナ・プ・ス・で・あ・る・。・        ・
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 シナプスとは、神経細胞の接続部のことである。神経と神経が結ぶところである。つま
り、バラバラになった学習内容(各教科、道徳、特活とか)を結び付ける学習である。あ
るいは学校と地域、社会を結びつけるとも考えられる。さらには、人と人、人と自然等々
あまりにも分化されすぎてきた。それを回復させるのが総合学習ではないかと考えている
これこそが「生きた力」としてはたらいていくのではないかとも考える。つまり、
・総合学習とは、部分と部分をつなげていく(ネットワーク)学習だと考える。・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・その2:総・合・学・習・の・中・心・は・、・情・報・教・育・で・あ・る・。・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 福祉教育を行うにしろ、国際理解教育を行うにしろ、環境教育を行うにしろ、それぞれ
の学習を支えていくのは、情報教育である。情報教育=パソコンではない。パソコンは一
手段に過ぎない。情報教育とは、                        
・課題を持つ┳┳予想を立てる┳┳情報を収集する┳┳情報を解釈する┳┳情報を整理保
存する┳┳まとめる┳┳発表する(プレゼンテーション)┳┳実践に移す・
 つまり、これは総合学習のねらいそのものなのである。総合学習
の土台は、情報教育なのである。               環・境・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・     福・祉・
・その3:総・合・学・習・に・は・、・教・材・・    国・際・理・解・
・開・発・力・が・要・求・さ・れ・る・。・  ・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・   情・報・教・育・
 総合学習には、教科書がない。ということは、各
学校や学級の実態、現代的な課題に応じた教材を開発していかねばならないということを
意味している。つまり、
・総合学習には、時代や社会、児童の実態に応じた教材開発力と発想力が要求される。・
 そして、以外と教材は身近なところに転がっているものである。

 では、次にこれらの総合学習と新聞を使った学習との関連性を述べてみたい。なお、今
後、新聞を使った学習をNIE(Newspaper In Education=教育に新聞を)と称していく
ことにする。ちなみに、私はNIEを「教育に新聞も」と考えていることをここで付け加
えておきたい。

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=@          ・・・・・・・・・・・・・・・            
=@          3.総合学習とNIEとの関連性            
aE・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 第1節でも述べたことだが、「国際化や情報化をはじめ社会の変化に主体的に対応でき
る資質や能力を育成するということを考えると」(中間まとめ)、新聞を使っていかざる
をえないのではないだろうか。教科書を使った各教科の授業のみでは、どうしても社会の
変化に対応していくことができないだろう。なぜなら、教科書は5年遅れて発行されるから
である。そこで、「主体的に」新聞を読んでいくこと(つまり現在進行形)で、自分なりに考え、
判断していく能力を育成していく必要がある。つまり、その資質を新聞を使った総合学習
によって、培っていく必要が出てくるわけである。もちろん、新聞が万能ではないことは最
初に断っておきたい。ただ、コンピュータ以上に身近な存在でもあるし、情報を知る最も
手頃なものだということは否定できない事実でもあろう。
 もう一方では、新聞の読み方・見方を鍛えていくことが、中間まとめの言う、学び方や
ものの考え方等の学習技能の育成にもつながっていくと考える。

 では、具体的に詳述してみよう。
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・・ 導入段階において、問題提起的に新聞記事を使い、興味関心を持たせていく。 ・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 中間まとめは言う。「自ら課題を見つけ、よりよく課題を解決する資質や能力の育成を
重視し・・・」 確かに、このことは素晴らしいことだし、文句のつけようはない。しか
し、いきなり子どもたちが「自ら」「課題を」「見つけ」られるだろうか。むしろ、教師
による何がしかの問題提起があって、クラス共通の課題を見つけたり、個別の課題を見つ
けたりということの方が妥当であろう。
 いろいろな「○○教育」という教育において、いきなりは始められないものである。そ
こで、新聞記事による話題提示、問題提起といったことが考えられるわけである。

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・・ 終末段階において、新聞作りという「報告書」を作成していく。       ・
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 総合学習においては、評定をしないようになっているが、何らかの評価は必要であろう。
となると、この報告書を「新聞作り」させていくことで評価をしていくこともできるのではなか
ろうか。普通にノートにまとめていくのも1つの方法だが、「新聞作り」という具体的形や目
標があった方が子どもたちも意欲を持ってやっていけるのではないだろうか。

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・・ 新聞選択・整理というスクラップで、評価がしていける。          ・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「参加意欲」ということでも、新聞を切り抜き、スクラップ帳やノートに貼って整理して
いくというスクラップ等において、その子の「参加意欲」が評価できるのではないだろう
か。

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・・ ○○教育のそれぞれの教材情報源として、新聞記事が活用できる。      ・
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 これが最大のメリットではないかと考えている。つまり、○○教育をやっていくという
ことは、社会の変化に対応していくということでもある。よって、情報がとても大切にな
ってくる。つまり、伝統的な学習内容の積み重ねのある各教科の学習と違って、総合学習
は「現在進行形」なのである。ということは、新鮮な情報程、教材としての価値が高まる
ということでもある。
 中間まとめでは、「ゆとりをもって課題解決や探究活動に」取り組みとしている。そこ
で、静止画像や文字の込められている新聞記事の有効性が高まってくるわけである。

 以上のようなことから、ここでは、この後、各○○教育で使えそうな新聞記事を例と
して、どのように進めていくかを詳述していくことにする。「現在進行形」である総合学習
だが、「この学習にはこの記事を」という適切な過去の新聞記事というものも又存在する
のである。
 又、学年は一応、小学校高学年を想定しているが、その内容レベルの上下によって、他
学年でも使えるものと考える。(小学校1・2年生での利用は考えていない)

 よく、新聞を授業で使うことにおいて、著作権のことが話題になるが、授業で使う分に
関しては、一切心配はいらないようになっている。


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      第2章・:・国・際・理・解・教・育・と・N・I・E・

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=@             ・・・・・・・・・               
=@             1.世界の現状認識               
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 国際理解の手始めは、「世界の現状」を知ることから始めていきたいと考える。
 次の写真は、どの新聞でも掲載された「ピュリツァー賞」(94年5月初旬)をとったも
のである。衝撃的な写真で、全世界に波紋を広げたものだった。そこで、ここでは、この
写真を使って授業をした記録から紹介していくことにする。

・・〔説明1〕・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・ 今日は、ピュリツァー賞(写真界のノーベル賞)をとった写真というのを見せます・
・まず、スーダンという国を知っていますか。アフリカにある国です。       ・
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 地図帳を開かせ、スーダンという国を認識させる。
 この写真をOHPで投影する。子どもたち、「何だ?」という顔をして眺めている。す
でにささやき始めた。腹が大きいとか、飢えているとか、あの鳥なん?とかいう具合いに
・・〔指示1〕・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・ この写真を見て、思ったこと、考えたこと、気づいたこと等をノートに箇条書きに・
・していきなさい。                              ・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 挙手した子に当てていった。
・食糧で飢えている。  ・タカに子どもがおびえている。  ・子どもは死んでいる。
・病弱な子どもがタカに見つめられている。  ・酸性雨で周りが枯れている。
・鳥が赤ちゃんをねらっている。  ・タカが赤ちゃんを育てている。
・戦後、子どもが平和がくるようにと祈っている。  ・異常気象で倒れた。
 さすがに、今までの道徳授業を回想しているような意見が出てきた。それはさておき、
まだここではどんな場面なのかを明かさない。次の発問をする。
・・〔発問1〕・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・ この子は、この後、どうなったと思いますか。                ・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 これも挙手してきた子にスピーディーに当てていった。日頃、挙手しない子が挙手する
のが嬉しい限りであった。次のような意見が出された。
・死んだ。  ・家に帰っていった。  ・タカに食べられた。  ・戦車にしかれた。
・誰かが助けてくれた。  ・酸性雨で皮膚に湿疹ができてきた。  ・タカの所にはっ
ていった。
・・〔説明2〕・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・ この子は女の子で、鳥はハゲワシです。この少女は、この後、ヨロヨロと村の方へ・
・歩いていったそうです。この写真を撮ったのは、カーターさんというアフリカのカメ・
・ラマンです。アメリカの雑誌にこの写真を送り、賞をもらったわけです。ところが、・
・この写真に非難が続出しました。「カメラを撮る前に、少女を助けるべきだった」と・
・いうわけです。カーターさんは、写真を撮った後、ハゲワシを追い払い、そんな中、・
・少女はヨロヨロと歩いていったそうです。                   ・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・〔発問2〕・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・ 今から、「カーターさんは、写真を撮る前に、まず少女を助けるべきだった」とい・
・う論題でディベートをします。皆は、まずこれに賛成ですか、それとも反対ですか。・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 だいたい半分位になっただろうか。そこで、説明を付け加える。
・・〔指示2〕・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・ 今までの討論とは、少し違います。新しい授業です。皆がどう考えようと、1〜3・
・班は肯定派、つまりイエス派に回ります。4〜6班は否定派、つまりノー派になりま・
・す。そして、班で協力して、そう考える意見を考えてプリントに書き込んでいくので・
・す。5分間、考えてください。                        ・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 助言して回る。5分後、次の指示を出す。
・・〔指示3〕・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・ では、机を指示して通り、並び換えて下さい。(終わってから)では、ディベート・
・をします。肯定派から自由に意見を言って下さい。否定派の人はよく聞いて、反論を・
・考えておいて下さい。                            ・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 肯定派から、そして否定派へと意見を主張させる。
肯定派 ・ 以前より、体力が回復するかもしれないから。
    ・ 1人の人間が生命をなくそうとしているのだから、助けるべきだった。
    ・ 写真を撮ることよりも生命の方が大切である。
    ・ 自分が少女だったら、助けてほしいと考えるから。
  否定派 A 厳しいアフリカで生き抜くには、飢えを経験させるべきである。
      B 少女を助けたら、他にもいろのだろうから、不公平になる。
      C これも運命なのだから、自分の力で行かせるべきである。
      D 生活がかかっているから、仕事の方を優先させるべきである。
      E 時間がないので、ハゲワシを追いやっただけでもいい。
      F 助けてもどこの村の子どもか、とか分からないからいい。
 ここまで1時間。子どもたちの要望により、もう1時間延長する。

・・〔指示4〕・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・ では、肯定派から反論、意見を述べなさい。その次が否定派です。       ・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 肯定派 A もう既に飢えを経験しているのではないか。
     C 助けてやるのも、その子にとって運命ではないか。
     D 賞と生命、どちらが大切なのだろうか。生命の方ではないか。
     E ハゲワシは追いやっても、又いつか来るだろうから、助けるべきでは。
     B 一人でもいいから、助けるべきだと思う。
     F その子どもに話を聞けばいいのでは。
     D その内に死んでしまったら、どうするのか。
     A 飢えを体験させる等、もっての他です。そういう意見は、かわいそうです
     D 仕事が大事なら、自分の生命はどうなってもいいのですね。
     A じゃ、日本人も飢えを経験するべきでは。
否定派 ・ 一人だけ助けると、誘拐と怪しまれるかもしれない。
    ● 話を聞いても、言葉がしゃべれないかもしれないし、そんな体力がないかも
     しれない。
    ・ カーターさんは、助けるために来たのではなく、写真を撮りに来たのである
     助けるのは、ユニセフ等がやればいい。
    ● 助けられないのも運命では。
    ・ しかし、現に少女は、村の方へ歩いていったのだから、いいではないか。
 この後も続いていった。(省略) 初めてのディベートなので、言葉尻に対する反論等
もあった。途中で打ち切る。
・・〔指示5〕・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・ では、実際に新聞記事の方を読んでみましょう。               ・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 読みたい子どもに指名して、読ませていった。最後に、次の指示。
・・〔指示6〕・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・ では、最後に、この授業の感想文を書いて下さい。今度は、自分の意見で、「助け・
・るべきだったか」について書いていって下さい。                ・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 次ページから、いくつか感想文を紹介してみる。

 さて、このようなこと(世界の実情を知る)から、次のように問うていきたい。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・ 我々にできることは、何ですか。                      ・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 募金活動、各種マーク収集等を呼びかけていきたい(特別活動=学級会等で)。

 この授業は、道徳用に開発したものだが、価値を考えることが即、世界の価値観を考え
ることにもつながっていくと考える。なお、「地雷」関係の新聞記事等も参考になるだろ
う。

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=@           ・・・・・・・・・・・・・・            
=@           2.新聞は国際理解教育の宝庫            
aE・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 世界情勢は毎日刻一刻と変化していて、新聞等のメディアがなければほとんどわからな
いといった感じである。毎日、世界の情勢が新聞では報道されている。そんな記事が現在
進行形で授業に生かされる。ここでは、そんな記事(熊本日日新聞)の一例を紹介して、
授業例を考えていきたい。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・日本の世界への貢献・「空から降る命の袋」(93年11月25日)          ・
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 ここの記事を使った研究授業を行ったので、研究授業という文字をクリックして
頂けると見ることができる。


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・援助が招く問題・「苦難の生活招いた日本の援助」(90年11月11日)       ・
・       ・「途上国の環境破壊 郵貯が招く?」(93年8月9日)     ・
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・1.ダム建設で水没した民家の写真を提示(説明は消去)            ・
・  「インドネシアのある住民が言いました。『ここにたまった水は日本が運んでき・
・ たようなものだ。このまま苦しい生活が続くとみんな日本を憎むようになる』と。・
・  まず、インドネシアとは、世界地図のどこにあるのでしょうか。」      ・
・2.「さて、日本が運んできた水とは、一体なんでしょうか。」         ・
・  「新聞記事、読みたい?」                        ・
・3.新聞記事を印刷したものを配布                      ・
・  「ここの住民は、日本の経済援助に対して、何と言っているのですか。」   ・
・4.もう1枚の新聞記事を印刷したものを配布                 ・
・  「人だけでなく、他にも問題を起こしています。どんな問題ですか。」    ・
・5.「どんな援助が必要なのでしょうか。」                  ・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 他にも、世界の紛争地図を示してある「自立への模索」特集11「平和への実現へ問われ
る役割」(95/9/6)や国際協力を特集した「国際協力は今」(95/8/16 )等がある。


        ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
        第3章・:・環・境・教・育・と・N・I・E・

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・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
=@           ・・・・・・・・・・・・・             
=@           1.エネルギー教育の必要性             
aE・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 酸性雨でもなく、生物種減少でもない「エネルギー教育」を最初にもってきたのには、
わけがある。それは、次の相反する課題が存在するからである。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・1)あい続く原子力発電所関係の疑惑や事故                  ・
・2)将来のエネルギー対策とエネルギー教育の盛り上がり            ・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 地球の環境問題を討議した京都会議でも、CO2の排出規制が打ち出された。つまり、
化石燃料による発電からのCO2排出と考えていくと、環境教育とは密接に関連してくる
のである。放射能も即、環境問題につながることは言うまでもないだろう。

 大林宣彦氏(映画監督)は、言う(熊本日日新聞 98/5/17 九州電力の広告)。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・ ここカリフォルニア、モハベ砂漠のウインドウファームには、おおよそ5000基・
・の風車がある。でも、ここで生み出される電気の量は、九州で使われる電気の約2%・
・だという。ここを訪れた少女は、「人間は、これくらいの水準で暮らしなさい、と神・
・様は言っているのかな」と私に話してくれた。あなたは、この少女の言葉をどう受け・
・止めるだろう。                               ・
・ エネルギーのことを、まだまだ知りたい。もっと考えたい、と思う。      ・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 単なる広告だが、考えさせられる記事でもある。写真には、風力発電の風車がいっぱい
写されていた。ここの面積は、82・だそうで、福岡市の1/4にあたるそうだ。これだ
けきれいな風力発電が九州で使われる電気の2%でしかないという説明、俄然とさせられ
るのではないだろうか。「たかが広告、されど広告」となる。話によると、太陽熱発電で
もこんなものらしい。
 ぜひ、総合学習として、この「エネルギー」を扱いたいものである。
 右の記事は、熊本日日新聞(97/8/21 )のものである。この記事にある写真を使って、
エネルギー教育の導入をしてみたい。

 まずは、この写真をパソコンにスキャナーで読み込み、拡大してTPシートにカラー印
刷をする。(もちろん、専門店でしてもらってもいい。白黒のTPでは、意味がない。)
・・〔指示1〕・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・ この写真から、見てわかることをノートに5個以上、箇条書きにしていきなさい。・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(児童の予想意見)・日本地図みたい  ・工業地帯のよう  ・山のある部分が暗い
・東京周辺が一番明るい  ・海にも明かりがある  ・赤色と紫色と黒色の3色がある
・朝鮮半島も出ている
・・〔説明1〕・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・ これは、日本列島の近くを、人工衛星から夜間に撮影したものなのです。赤い部分・
・が明るく、紫の部分が暗く、黒い部分は何も光がない所です。          ・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 日本海には、漁船の光が写っている。
・・〔発問1〕・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・ 明るい部分では、夜間、どんなことをしているのでしょうか。予想されるだけ、ノ・
・ートに書いてみて。                             ・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(児童の予想意見)・テレビを見ている  ・ファミコンをしている  ・電気をつけて
いる  ・町の明かり  ・駅や空港の明かり  ・カラオケのサーチライト  ・道路
の明かり  ・野球のナイター  ・花火  等々
・・〔発問2〕・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・ 明るさの源(元)は、何ですか。                      ・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 電気等と答えるだろう。すなわち、エネルギーである。ここで、次のような発問も考え
られる。
・・〔発問3〕・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・ 無駄な電気はありませんか。                        ・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 やはり、「省エネ」という観点は、絶対に必要であろう。この辺りで、新聞記事自体を
読ませていきたい。
・・〔発問4〕・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・ どんなエネルギー源がありますか。(何からエネルギー=電気を作っているのです・
・か。)                                   ・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・石油(埋蔵年限45年)  ・天然ガス(65年)  ・石炭(231年)
・ウラン(43年=リサイクルすれば2000年)
・・〔説明2〕・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・ それぞれの発電の仕方を説明する。(省略)                 ・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 ここからが、環境破壊、ひいてはエネルギー教育(原子力発電の是非も含めて)へと発
展していくものである。

「星空画す都市の光」(=光害)という見出しの記事が、エネルギー教育の教材として成
立したわけである。なお、この記事は、朝日新聞で同年8/22の夕刊に掲載されたよう
で、東京の石黒修氏等が、やはりこの記事を使って授業をされているようである。(対象
は2年生) その他、「夜の地球」という題名で、岡山の甲本卓司氏も授業をされている
ようである(NASAの出した大判写真を使用して)。

 なお、この記事には続編があって、熊本日日新聞(98/4/7)の新聞に、2つの記事があ
った。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・「光害対策でガイドライン」                        ・
・・「星空汚す光 年間200億円」                      ・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 ・では、エネルギー量を電気代に換算した内容である。無駄な光エネルギーは、電力料
金に換算して年間200億円以上になるそうだ。この辺の記事も生かせそうである。さら
に、5/12の同新聞には、「2010年度のエネルギー1/4を非化石燃料で」という見出
しの記事が紹介されている。

 最後になったが、エネルギー教育に関して、詳しいことは次の所にお尋ね頂きたい。無
料の機関紙が入手できる。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・エネルギー教育全国協議会(〒142-0064 東京都品川区旗の台2-8-12-3F メディアウ・
・ェイ内 ・03-5702-6163)                          ・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 ただ、一方では福井県(原発のたくさんある)のある町の小学生は、次のものを携帯し
ているというのだ。それは、一体何だろう。何と、

 ヨード剤(放射能から口内部〔甲状腺〕などを守る役目)

 この事実をどのように考えればいいかというのも大きな問題である。


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=@             ・・・・・・・・・・              
=@             2.いわゆる環境教育              
aE・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 ここでは、「酸性雨と自然愛護」という主題名での授業(93年実施=NIEの提案授業
)を行ったので、クリックしてご覧頂きたい。

 一方で、公共広告機構の宣伝記事等も教材として扱える。例えば、次のように。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・ 文中の・〜・に当てはまる言葉を書き入れなさい。同じ番号の所には、同じ言葉が・
・入ります。                                 ・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 


        ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
        第4章・:・情・報・教・育・と・N・I・E・

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=@         ・・・・・・・・・・・・・・・・・           
=@         1.小5社会科の情報産業の学習+α           
aE・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 総合学習以前に、小学5年社会科の学習内容として、放送・新聞・電信電話等の中から
選択して学習するようになっている。ここでは、「新聞」を取り上げることにしよう。一
方、総合学習では、コンピュータ等の情報手段の活用や情報判断、分析、活用を学習する
ようにとまとめられている。コンピュータ「等」となっているので、「新聞」という情報
手段を活用することにしてみる。     
 そこで、ここでは、小学5年社会科の学習を中心にして、総合学習的に広げていくこと
にしよう。まず、小学5年社会科の学習に関しては、今までもたくさんの実践が紹介して
あるので、ここでは省略させて頂く(例えば、新聞側からでも「新聞で遊ぼう 考えよう
」−日本新聞協会−という冊子が出されている)。
 では、総合学習的にどの辺りを広げて学習していくことが可能だろうか。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・1.新聞社の方(新聞記者)をお呼びして、取材最前線や裏話等を逆取材する。  ・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 中間まとめによると、「外部講師を」ということである。そこで、実際に記者を教室へ
お呼びして、取材の7つ道具や今まで一番感動した取材等の話をぜひ聞きたいものである
(熊本日日新聞社の場合、「電話頂ければ即派遣する」ということである)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・2.インターネットを利用して、新聞のことについて学習を進めていく。     ・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 これは、学校にインターネットに接続したパソコンがあるという前提である。例えば、
「日本新聞協会」のホームページにアクセスしてみよう。次ページにあるような「新聞F
AQ」という項目があって、いろいろなQ&Aが例示してあるので、とても便利である。
これは、とりもなおさず、コンピュータ等の情報活用ということになるだろう。もちろん
最初から見せるのではなく、子どもたちに新聞に関する「疑問」を出させてからがいい。
こうすることで、「主体的に」学習課題を持つことにつながっていく。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・3.新聞のことは「新聞」に聞け。そして、複数の資料を準備したいものである。 ・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 例えば、過去に次のような特集記事が存在している。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・●「わくわくNIE」(日本新聞協会=97年10月)               ・
・(取材から印刷・発送まで、新聞紙はリサイクルの優等生、記者の七つ道具と新聞配・
・達、時代を映す広告と新聞の歴史)                      ・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 これだけでも新聞の全て?がわかるようになっている。すでに、第4号まで出されていて、
無料で何部でも送って頂ける。ただし、送料は別である。一方で、同協会からは、新聞記
事ではなく小冊子として、次のシリーズが刊行されている。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・●「私は『新聞』です。」1・2・3                     ・
・(新聞ができるまで、新聞文章の特徴と記事の構成、いろいろな記事と紙面、新聞写・
・真の話、歴史、役割・使命、取材、新聞と通信社、新聞のレイアウト、新聞を作る技・
・術、記者の原稿が届くまで、メディアとしての特性、倫理と人権、流通、広告等々)・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 ワクワクしてくるような内容ではなかろうか。問い合わせは、次の箇所で。
■日本新聞協会NIE部会(〒100-0011千代田区内幸待ち2-2-1 日本プレスセンタービル
7F ・03-3591-4401)
 一方、熊本日日新聞社からは、次の特集があった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・●「21世紀へ情報発信」(92年10/28)(印刷技術、記事ができるまで、普及率)・
・●「いち早く確実に読者へ」(92年10/18)(新聞販売店の一日)        ・
・●「新聞週間企画」(92年10/15)(同時進行 ドキュメント ニュース)    ・
・●「未来の新聞実感」(89年12/1)(新聞ができるまで、情報機器等々)    ・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 このようなものを利用すると、現場の雰囲気が漂う学習ができるだろう。なお、毎年10
月中旬が「新聞週間」なので、この辺りに学習を移動したり、新聞に気をつけていたりす
ると、教材が集まりやすいのではないだろうか。
 このような複数の資料を用意して、子どもたちに「自由閲覧」させるシステムをとって
授業に生かしていきたいものである。本来は、子どもたちが探すべきだろうが、探すだけ
で時間がかかったり、うまく探せない場合がある。よって、年間計画で、探して学習させ
る場合、教師が用意して分析していくことに重きをおいて学習させる場合等、分けて授業
をしていくことが望ましい。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
=@           ・・・・・・・・・・・・・             
=@           2.まとめとしての新聞作り             
aE・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 新聞記事の構成そのものをよく理解させる場合がある。例えば、次の如く。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・ 見出しは何と書いてあるか。                       ・
・・ リードではどんなことが書いてあるか。                  ・
・・ 本記では、5W1H別にどんなことが書いてあるか。            ・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 簡単な記事で、このような練習をさせるといいだろう。しかし、これで終わってはもっ
たいない。この逆を「情報教育」として、ぜひやっていきたい。つまり、「新聞作り」で
ある。総合学習では、評価を「報告」という形で述べてある。せっかく、まとめるのなら
新聞形式でまとめさせたい。こうすることで、まとめ方にも一工夫が生まれ、個性が生か
されるのではないだろうか。

 そのために、次ページのような「新聞紙FAX」を作成してみた。これを使い、子ども
たちにまとめさせていき、何度かするうちに、文章のまとめ方等が向上していくのではと
考える。
・・・・・・・・・〔新聞紙FAXの使い方〕・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・1.見出しは、最後か最初に考えさせる。(なるべく最後にする)        ・
・2.本記か、絵(又は写真)から出発させる。なお、写真は、教師サイドでとった写・
・ 真をコピーして複数準備していたり、新聞記事から採用させたりするといいだろう・
・3.本記では、5W1Hに気をつけさせ(もちろん、記事の内容によっては書けない・
・ 場合もたくさんある)、普通の新聞記事(文字の羅列等)ではなく、箇条書き等を・
・ 取り入れて、読みやすくしていく。なお、最初のうちは、いわゆる「作文」でも構・
・ わないと考える。少しずつ、逆ピラミッド型とか起承転結のきいた文章に高めてい・
・ ければと考える。                             ・
・4.次に本記の要約又は提案文をリード文に書く。               ・
・5.最後に、短く、本文に対応した見出しを書かせる。             ・
・6.完成したら、掲示したり、印刷したりして、皆で読みあい、お互いに評価しあう・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 もちろん、広用紙等にまとめる方法もあるが、これになると、班(グループ)で取り組
ませることになるが、当然の如く、「我関せず」という子どもが出てきたり、書く場合の
時間差が出てきたりして、授業時間の無駄が多くなる。そんな時、このFAX用紙は、1
人1人なので、便利である。又、個別指導も可能となる。
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
=@          ・・・・・・・・・・・・・・・            
=@          3.インターネット時代のNIE            
aE・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・     熊本グリーンページURL┳http://www.kumanichi.co.jp/       ・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 これを初めて見た時には、「もう新聞は要らない。時代は変わった。」とつくづく感じ
たものだ。しかし、次第にその感覚は間違いだったことがわかっていった。というのも、
これは当日の新聞の一部分である。全体ではないということだ。しかも、ある新聞記者が
こう言われた。「読む時に、電子文字で読むか、印刷して読むか。むしろ印刷ではなかろ
うか。そうならば、新聞を読むのと変わらないのでは。」と。増して、我々教員は、教材
として利用するなら、文字を印刷しなければならないのだ。

 では、インターネット時代に突入した新聞の利用方法はないのだろうか。ここでは、
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・            インターネット版新聞の活用法            ・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
として、一提案をさせて頂く。
 次の部分(グリーンページ内)は、とても立派な教材となりえる箇所だ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・○水俣病百科  ○西南戦争120年  ○地方自治を考える          ・
・○市町村ダイジェスト  ○NIE教育に新聞を                ・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 例えば、次ページの「水俣病百科」の冒頭部分を見て頂きたい。環境教育で「水俣病」
を取り上げたとしよう。いろいろな所から教材研究をするのだが、このページを見れば、
一目瞭然となる。しかも、画像もついているので、超便利なこと、この上ない。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・活用1:新聞社のホームページを百科事典代わりに活用していく。        ・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 もちろん、これは、新聞社のホームページに限ったことではなく、インターネット全般
として応用できることだが。
 上記の内容は、全て熊本の情報であるし、熊本日日新聞だから取り上げられる。県外の
情報は、それぞれの地元新聞のインターネットをのぞけば、このようなことが可能であろ
う。
 さて、どれくらいの新聞社がホームページを持っているのだろうか。次の新聞社がホー
ムページを持っているようだ。もちろん、他にもまだまだたくさんあるだろう。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・〔北海道〕釧路新聞・十勝毎日新聞・苫小牧民報・北海道新聞          ・
・〔東北地方〕河北新報・岩手日日新聞社・岩手日報               ・
・〔関東・甲信越〕新潟日報・東京新聞・下野新聞・房日新聞・山梨日日新聞    ・
・〔東海・北陸〕中日新聞社・東海けいざい新聞・富山新聞・北国新聞・岐阜新聞・静・
・      岡新聞・信濃毎日新聞・福井新聞・北日本新聞           ・
・〔近畿地方〕京都新聞・奈良新聞・伊勢新聞社・紀伊民報・大阪新聞・神戸新聞  ・
・〔中国・四国〕徳島新聞・高知新聞・山陽新聞・中国新聞・日本海新聞・ウベニチ・・
・      愛媛新聞・四国新聞                       ・
・〔九州・沖縄〕西日本新聞・熊本日日新聞社・南日本新聞・沖縄タイムス・琉球新報・
・      ・佐賀新聞                           ・
・〔全国版〕スポーツ新聞各誌・産経新聞・日刊工業新聞・日本経済新聞・読売新聞・・
・    毎日新聞・朝日新聞                         ・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 例えば、琉球新報にアクセスしてみると、次ページのような画面が登場してくる。基地
問題やサミットがニュースの中心を占めていることがよくわかる。福井新聞にアクセスする
と、次ページのように、原子力発電の問題が特集されている。このように、インターネットで
は居ながらにして、全国のいや、世界の新聞にアクセスすることができるのである。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・活用2:インターネットで全国・全世界の新聞記事を閲覧する。         ・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 何かの情報・事件が発生した時、その情報源となった新聞社のホームページを見ると、
詳しい情報がわかるというわけである。世界にアクセスした場合は、外国語の学習にも使
えることだろう。
 なお、1つの新聞社にアクセスすると、他の新聞社にはリンクがかけてあるので、そこ
から自由にアクセスすることができる。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・活用3:日本新聞協会(URL┳http://www.pressnet.or.jp/)にアクセスする。 ・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 新聞のことに関してなら、いろいろなことを入手することができる。使わない手はない
例えば、次のようなものが載せられている。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・┓新聞界の動向  ┓各紙の社説等  ┓新聞の基礎知識  ┓新聞関連データ  ・
・┓メディアと法律  ┓NIE教育と新聞  ┓新聞博物館  ┓新聞の歴史   ・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 1つ1つをじっくり見ていくと、役に立つ情報が満載されていることがわかる。一度、
ぜひアクセスして頂きたい。


        ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
        第5章・:・福・祉・教・育・と・N・I・E

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=@            ・・・・・・・・・・・              
=@            1.高齢化社会とNIE              
aE・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 高齢化社会については、比較的新聞記事が扱いやすい。それは、「敬老の日」前後1ケ
月に、人口動態調査が発表されたり、「老人」のことについての記事が特集されるからで
ある。
 97年8月10日の熊本日日新聞は、次のように人口動態のことについて述べている。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・ 出生者数は調査を始めた1980年以降、最低の118万2216人。一方、65・
・歳以上の老年人口は前年比3.93%増の1861万7298人で、総人口に占める割合・
・は0.53ポイント上昇して14.90 %と、少産と高齢化が一段と進んだ。       ・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 さらに、9月10日の同新聞は、「百歳以上 7千人突破」という見出しで、高齢化社会
到来を述べている。十年前は、百歳以上が2千人に満たなかった。

  最新版ではどうか。同新聞2000年8月19日の記事にはこうあった。
「1999年の日本人の平均寿命は女性が83.99歳、男性が77.10歳だったことが」わかっ
たと告げた。同時に、「女性は85年から15年連続、男性も94年から6年連続で世界一と
みられ、『最長寿国』の座は揺るがなかった。」と書いてある。


 一方で、現在の平均寿命は、男性76.36 歳、女性82.84 歳である。予想では、2025
年には、老人が4人に1人になるのだそうだ。
 高齢化社会の到来に備えて、今の子どもたちに、これらのことをどう授業していくか、
大きな問題だと言える。
 奇しくも、今、熊本市では「バリアフリー」と言って、福祉の街づくりを目指している
車椅子で歩ける社会、老人や「障害」者に優しい福祉機器・補助具等の展示会等を催して
いる。国家においても、「介護保険法」が施行された。
 我々子どもたちも、いつかは当事者、つまり「老人」になる。今のうちから、真剣に考
えていきたいものである。核家族化が進んでいる今日においては、特に必要なことである
と考える。

 老人福祉の問題を道徳の授業で扱ってみた。内容の項目としては、「支え合い・感謝」
「公共奉仕」「敬愛・家族愛」の3つが考えられる。ここでは、「支え合い・感謝」とし
て授業をしてみた。
 ねらいは、次のようにした。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・ 高齢化社会を迎えるに当たって、老人のおかれている現状を知り、自分はその問題・
・にどう接していくか、どう支え合っていくかを考え、老人を敬愛する心情と態度を育・
・てる。                                   ・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 次のような形で進めていく。(1時間もしくは2時間)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・ 学 習 活 動 ・     主な発問・指示・説明等     ・ 資  料 ・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・1.日本人の平均寿・・・〔発問1〕・・・・・・・・・・・・・・・●「平均寿命・
・ 命を知り、本時の・・ 今から配るグラフには、題名と横軸・縦・・」のグラフ(・
・ 目標を知る。  ・・軸の単位が書いてありません。一体、何の・・新聞記事のグ・
・         ・・グラフでしょうか。題名をノートに書きな・・ラフのみを印・
・         ・・さい。                ・・刷して配布)・
・         ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・=資料・  ・
・         ・・日本が世界一の長寿国であることを知らせ、・      ・
・         ・「老人問題」について、学習していくことを知・      ・
・         ・らせる。                 ・      ・
・2.人口動態の現状・・・〔指示1〕・・・・・・・・・・・・・・・●高齢化や人・
・ を新聞から読み取・・ 今から、新聞記事を配ります。日本の人・・口に関する新・
・ る。      ・・口のことについて、わかったことをノート・・聞記事   ・
・         ・・に箇条書きにしていきなさい。     ・・=資料・  ・
・         ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・      ・
・         ・・出生数の減少、老年人口の増加、長寿者の増・      ・
・         ・加等を確認していく。           ・      ・
・         ・・将来の予測について、説明をする。(2025年・      ・
・         ・のことについて)             ・      ・
・3.両親の介護につ・・・〔発問2〕・・・・・・・・・・・・・・・      ・
・ いて討論する。 ・・ 皆さんの両親が老人になって、立てなく・・      ・
・         ・・なり、寝たきりの生活になったとします。・・      ・
・         ・・あなたは、どうしますか。2つのうちから・・      ・
・         ・・1つ選び、その理由も書きなさい。   ・・      ・
・         ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・      ・
・         ・・二者択一を迫り、討論していく。     ・      ・
・         ・ A=自分で世話をする。         ・      ・
・         ・ B=他人(老人ホーム等)に任せる。   ・      ・
・4.自分の介護につ・・・〔発問3〕・・・・・・・・・・・・・・・      ・
・ いて考える。  ・・ では、今度は皆が老人になって一人で歩・・      ・
・         ・・けなくなった時、誰に面倒をみてもらいた・・      ・
・         ・・いですか。妻や夫はいないものとします。・・      ・
・         ・・自分の子どもはいるとします。     ・・      ・
・         ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・      ・
・         ・・先程の討論とも含めて、理想論と現実論で葛・      ・
・         ・藤するであろう。             ・      ・
・5.福祉の在り方に・・・〔発問4〕・・・・・・・・・・・・・・・●在宅介護サ・
・ ついて考える。 ・・ そこで、老人を介護する何らかの対策が・・ービスについ・
・         ・・必要ですね。どんなのが考えられますか。・・ての新聞記事・
・         ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・=資料・  ・
・         ・・最初に予想をさせ、その後、新聞記事で補強・●介護の補助・
・         ・していくようにする。           ・具     ・
・         ・・子どもたちと高齢化社会とは無縁ではないこ・      ・
・         ・と、これからは支え合いが大切なことを告げる・      ・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・○指示1では、2025年には、子どもたちが何歳になるか、計算させてみると実感・
・がわいてくるだろう。                            ・
・○発問2では、簡単にするため二者択一にしたが、実際は介護の様式もたくさんある・
・ようだ。                                  ・
・○発問2及び3において、両親の介護はしたくないけど、自分の介護は他人ではなく・
・自分の子どもにしてもらいたいということが出てくる。この矛盾をついていきたい。・
・○まとめにおいては、今後もこれらの問題は新聞にも登場するので、切り取って自学・
・の課題として、取り組んでいくよう言及しておく。               ・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 この授業のあと、地域の老人施設と交流をさせて頂いた。我々現代人は、「老人」
「高齢化」とは無関係ではなく、切実な問題であること、そして皆で支え合って生きてい
かねばならないことを訴えていきたい。
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
=@           ・・・・・・・・・・・・・             
=@           2.「障害」者問題とNIE             
aE・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「障害」者問題そのものを扱った記事は、とても最近多い。ここでは、一見するとそうは
見えない記事から、「障害」者問題を考えていく導入として扱ってみた。実践記録から取
り出してみる。
 
 次のカラーコピーを見せる。(省略)
・・〔発問1〕・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・ これは、何ですか。                            ・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 すぐさま「目の見えない人のための歩道」と答えてきた。黙って、横断歩道の音(目の
不自由な人のための横断歩道音)も聞かせる。「これ、知ってる」「聞いたことある」等
の声がかえってきた。
・・〔説明1〕・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・ このブロックは、点字ブロックと言って、目の不自由な人のための歩道なんです。・
・この音も、目の不自由な人のための歩道音ですね。               ・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「見たことある人」と聞くと、ほとんどの子どもたちが手を挙げた。
 次に、次ページの新聞記事(90/4/20 熊本日日新聞)の写真部門のみをOHPに投影し
て、発問する。
・・〔指示1〕・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・ この写真からわかることを箇条書きにしなさい。               ・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 次のような意見が出された。
・自転車がいっぱいである。  ・人が道路にはみ出している。  ・車が通っている。
・自転車がめちゃくちゃ置かれている。  ・木が歩道に植えてある。
・六角形みたいな柱がある。  ・歩道が通れなくなっている。
・自転車の持ち主が自転車を出せないでいる。
 一つ一つ確認していく。
・・〔発問2〕・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・ この写真で、一番困る人は誰ですか。                    ・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 次の5人が出された。
・目が不自由な人  ・自転車を片づける人  ・車の運転手  ・自転車の持ち主
・体が不自由な人
・・〔発問3〕・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・ 絶対違うのは、どれですか。                        ・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・┳┳┳そういう人はいない。(後でいる、いないをめぐってもめた)
・┳┳┳車は、人がはみ出していても歩道を歩く人よりは楽だから。
・┳┳┳自分で勝手に置いたのだから、自業自得である。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・ では、・と・が一番困るのですね。・の人は、点字ブロックを頼りしているわけで・
・すが、それが自転車でじゃまされていますね。又、・の人は、これだけめちゃくちゃ・
・に置かれていると、行きにくくなりますよね。                 ・
・ 私たちは、どこへでも方向転換が自由にできますが、・・の人々は、そういうわけ・
・にはいきませんからね。                           ・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・〔発問4〕・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・ 目の不自由な人は、日頃どうやって本を読んでいるのでしょうか。       ・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 以下、こんな感じで進めていった。点字の解読や目の不自由な人のSOSの合図等を学
習していった。その後、車椅子を使っている人、耳の不自由な人等のことも学習を続けて
いくといいだろう。
 近くに、「障害」者施設等がある場合は、積極的に交流等をするといいだろう。

 さて、他にも、たくさんの記事がある。ここで、授業で使えそうな記事(熊本日日新聞
)の一例を紹介してみたい(順不同)。
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・ 日  付 ・    見 出 し     ・  コ メ ン ト   ・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・94年 4月22日・「やさしさ、感動との出会い」    ・・詩画(2、3例)を使い・
・(関連5/3 )・ (星野富弘詩画展)        ・たい。         ・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・94年 4月15日・「保護打ち切り決定へ 違憲、納得でき・・違憲か合憲か、討論させ・
・      ・ぬ」                ・たい。         ・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・92年 4月24日・「広がれ!やさしい街」       ・・バリヤフリーの観点がわ・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・かる。         ・
・93年12月 3日・「障害者に不便な買い物」      ・            ・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・            ・
・96年 4月23日・「音を字幕に」           ・            ・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・            ・
・95年 3月25日・「たったこれくらい」・・・(市広告)・            ・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・96年12月17日・「生きる希望 ありがとう」     ・・障害者の自立     ・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



      ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
      第6章・:・新・聞・を・授・業・で・使・う・に・は・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
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=@           ・・・・・・・・・・・・・・            
=@           1.教師が新聞を生かすには?            
aE・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 新聞を総合学習等で使うには、それなりの方法論が必要である。それをここで述べてい
くことにする。
 一番大切なことは、次のことをおいて他にないだろう。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・ 新聞記事を切り抜き、スクラップして整理していくこと。           ・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 そのために、例えば、スクラップの習慣がない場合は、「一日一記事」等と目標を決め
て、実行していくといいのではないだろうか。
 さて、私は、次のようにして、スクラップをやっている。
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・1.朝刊・夕刊を読み、これはと思う記事を日付毎切り抜き、買い物カゴに入れてお・
・ く。                                   ・
・2.2か月程に1回、たまった新聞記事を再度、見ていって、最終のふるいにかける・
・3.項目毎に分類していき、袋ファイルにためていく。(袋ファイルとは、山根一真・
・ 氏の考案されたものである)                        ・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 袋ファイルについては、詳しくは山根氏の『スーパー書斎の仕事術』を参照して頂きた
い簡単に言うと、角型2号の封筒の糊付け部分をカットし、左側上部隅に分類欄を書き込
みそれに分類していくというものである。中古ファイル等を使うと、ただ同然にシステム
ができ上がる。
 ただ、私の場合は、現在はこのシステムを電子ファイルシステムに変更している最中で
ある。押入れに200項目近い袋ファイルを作成していたわけだが、狭くなってきたので
現在ではMOディスク(フロッピィディスクでは容量が少なくて、すぐ一杯になってしま
うので)へスキャナーから取り込んでいるところである。OCRソフトを使うと、新聞文
字もりっぱに読めるようだ。(ただ、大判の記事はそのまま袋ファイルにとってあるが)
 新聞記事選択の基準は、たったのこれだけである。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・ 小学校6年間(又は、中学校3年間)の目次や総合学習の学習内容や学習項目をコ・
・ピーするか、頭に入れておくとよい                      ・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 こうやって分類しておくと、例えば、「国際理解教育」をする場合は、「国際理解教育
」という項目のファイルをのぞいてみることになる。この中に入っている新聞記事の中か
ら、クラスの実態や目標に合う新聞記事を選択することになる。
 私など、今では研究授業をする時は、この新聞群が大きな頼りになっている。

 なお、スクラップをしなければ、新聞が使えないというわけでもない。次の月刊誌を利
用するという方法がある。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・ 月刊切り抜き速報 NIE 小学校編 (ニホン・ミック)          ・
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 このシリーズでは、次のものがあるので、利用すればとても便利である。
「教育版」(月2刊)「社会科版」「健康教育版」「科学版」「保育と幼児教育版」
「生活と科学版」「コラム歳時記」
 次の所に予約するとよい。〔1誌の年間価格=18000円〕
■ニホン・ミック大阪本部(〒530-0045 大阪市北区天神西町6-7 ファインアートビル
・06-365-1560 )
 ただ、本来は自分で収集していくのが本筋であろう。
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=@          ・・・・・・・・・・・・・・・            
=@          2.子どもが新聞を生かすには?            
aE・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 今回の「総合的な学習の時間」は、子どもたちの主体性が重んじられている。そこで、
子どもサイドの新聞スクラップも、情報を扱っていく際には必要になってくるだろう。私
の場合、次のようにやっている。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・1.4月中に、熊本日日新聞発行の無料のスクラップブックを100冊程頂き、クラ・
・ スに準備しておく。                            ・
・2.各教科書の目次内容を見せ、年間を通じて新聞記事を切り抜き、スクラップをし・
・ ていくように説明する。                          ・
・3.適宜「評価」をしていく必要がある。そうしないと、長続きしないだろう。  ・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 例えば、社会科4年生の学習では早速「ゴミ学習」が始まる。そこで、ゴミに関する新聞
記事を収集していくことにするのである。意外と、よく載ってくる。そして、ゴミ以外にも、
上下水道、消防署等の仕事について切り抜いていくことになる。理科でも同様である。す
ると、社会や理科の記事でも、意外と総合学習につながっていくものである。さらに、子
どもたちが工夫してくるようになる。例えば、スポーツ記事を収集したり、図工の絵画や
俳句等々、いろいろな記事を持ってくるようになる。そんな時、必ず「すごいね」「よく
見つけたね」と声かけや一言スクラップブックに書いてあげることである。あるいは、皆
の前で紹介してほめたりすることである。こんな簡単な評価で子どもたちのスクラップが
継続されていくのである。よくやる子どもでは、1か月でスクラップ3冊は軽くできるよ
うになる。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
=@           ・・・・・・・・・・・・・             
=@           3.新聞を使う際の教育技術             
aE・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 自分なりの新聞の使い方を開発していくことが、何よりも大切ではなかろうか。
 例えば、新聞記事全体を小学校低・中学年に使うことは、やはり難しくなってくる。漢
字や難語句があるからである。しかし、写真は使うことができる。このことに関しては、
熊日グリーンページにも原稿をアップしているので、参考にして頂ければ幸いである。
 
 
 このような新聞を使う際の教育技術の大成も今後、急がれるところである。


              お・ わ・ り・ に・

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「創意・工夫」、これは指導要録の評価項目でなければ、道徳の価値項目の言葉でもない。
これは、総合学習のキーポイントである。考えてもみよう。人間生活の歴史は、この「創
意・工夫」の歴史でもある。子どもたちも如りである。国語・算数といったオーソドック
スな教科(決められた内容を決められた路線通りに走っていく学習)に興味を示さない子
どもでも図画工作科等の自分の創意工夫が生かせる学習には、とても興味を示す。
 こう考えると、総合学習は、とても「魅力」のある学習であると言える。教師独自の創
意工夫が生かせるからである。一方で、教材収集が以前にも増して、重要になってくるの
ではないだろうか。これが新しい活性剤となって、教育界を刷新していくのを期待してい
る。(逆に言えば、教師の力量が問われるということでもある。)
 いずれにせよ、教師も子どもも保護者も「ワクワク、ドキドキ」する学習が組んでいけ
たらと考える。本冊子では、その機会を新聞という教材を例に紹介してきた。新聞が全て
ではない。あくまでも一部分でしかない。しかし、
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・ 総合学習の情報は、新聞記事に溢れている。                 ・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
というのも、紛れもない事実なのである。

 ここで紹介したのは、あくまでも「一例」であるし、「新聞のみ」を扱った場合の総合学習で
ある。総合学習とは、もっと奥の深いものである。
 さて、もっといい記事が世の中にはあり、もっといい授業展開をされている先生方が多
いことだろう。これを機会に、もっと新聞を使った総合学習について話し合えたらと考える。
(さらに、新聞を使った今までの教科学習についても話し合えたらとも考える)。いろいろな
情報をお待ちしています。



                           2000年 8月末日